老眼 視力低下 回復

薬物治療と手術による治療

検査の結果白内障と診断されると薬物療法と手術を選択します。

 

昔は、いったん白内障にかかると手術しかないとされていましたが、今は目薬という方法もあり、ある程度の年齢になると白内障予防として点眼をすすめる眼科もあります。

 

白内障の手術には従来はのう外法でしたが、超音波を用いる手術が多く行われています。

 

ただ、今でものう外法でしか治療できない場合もありますので、白内障の症状により手術法は異なります。

 

白内障の超音波治療

 

白内障は水晶体の中が濁っているため起こる病気ですから、超音波で水晶体の中に濁りを砕きながら吸い出す方法が現在の主流です。

 

この方法は、水晶体のうと呼ばれる部分に小さな穴をあけそこから超音波を出す機会で治療します。

 

この方法のメリットは、傷が小さいため合併症が少なく、乱視もおこりにくく、視力の回復が早いところです。

 

昔の白内障手術

 

白内障の治療は紀元前1000年前からインドで行われています。

 

日本でも中国経由で日本に伝わり日本ではハリを使って濁りを除去していました。

 

しかし、失敗や一時的な回復はするもののその後さらに悪化するなど、細かい部分の作業になるからでしょうか?
著しい進歩はありませんでした。

 

1950年以降からは眼内にレンズを入れる試みが始まります。

 

それが今の眼内レンズのはじまりです。

 

実はこの技術数十年で今の状態にまで技術が上がっているのですからありがたいですね。

眼内レンズ

昔の白内障の治療を行ったあと、水晶体レンズの役割を行うものがなくなってしまいますから、治療後、牛乳瓶の底のような厚いメガネをかけレンズ代わりにしていました。

 

ですから、その場合、メガネを取るとほぼ見えなくなるという状態でした。

 

そこで、白内障治療で水晶体の濁りを除去後に変わりになる眼内レンズを挿入する治療が行われるようになります。

 

手術前のレンズの度数決め

 

眼内レンズは角膜の曲がり具合と眼球の長さで決まるのがレンズの度数です。

 

度数を少し上下するだけで近視や遠視にすることは可能です。

 

検査時間も短く、患者への負荷が少ない検査です。

 

 

単焦点レンズ

 

焦点は1つです、遠方・手元・真ん中いづれかを選ぶ必要があります。

 

このレンズを使った場合、ピントがあわせづらくメガネの常用が必要になってきます。

 

但し保険適用の範囲で治療が行えます。

 

 

目の最先端治療に厚生労働省が認定した多焦点眼内レンズ

 

超音波治療が主流となり、その際、眼内レンズを挿入することがあたりまえになってきましたが、以前は単焦点眼内レンズを挿入していました。

 

単焦点眼内レンズとは、1点にピントが合うレンズですので、遠近に対応したい年齢の場合、老眼鏡が必要でした。

 

そこで2007年に厚生労働省の承認されたのが多焦点眼内レンズです、

 

多焦点眼内レンズは2点にピンとが合うように作られたレンズで老眼に対応できるレンズとして、治療後に老眼鏡をかけたくない方に
人気のレンズです。

 

しかし、治療前より車のライトを強く感じたり、街灯の明かりを強く感じたりするなどデメリットもあります。

 

ただ、夜間あまり運転をしない、夜間出歩かないのであれば多焦点眼内レンズの方が生活しやすいレンズではないでしょうか?

 

保険適用外の2焦点レンズ

 

国内で承認されている2焦点レンズ

 

・+4.0D加入レンズ
・+3.0D加入レンズ
・+2.5D加入レンズ

 

こちらは自費になり保健は適用されません。

 

 

3焦点レンズでさらにずれを解消

 

技術の進歩により遠くと近くと中間距離の3点に焦点が合う眼内レンズが開発されました。

 

一度挿入された眼内レンズは自分で調整することはできませんが、3点の焦点が合うことでより機能的になり不具合を感じにくくなっています。

 

現在のところ3焦点レンズが世界最先端です。

 

眼内レンズの寿命は?レンズ交換は必要?

 

眼内レンズの寿命は30年以上と言われています。

 

なぜ、30年以上というあいまいな数字かというと

 

眼内レンズが治療に使われるようになって50年ほどしかたっていません。

 

しかも、以前はご老人にしか使われることがなく、30年以上という臨床結果が現段階では少ないからです。

 

 

 

白内障治療の麻酔薬

白内障治療を行う場合、数種類の麻酔を使います。

 

・全身麻酔

 

通常は局部麻酔ですが、痴呆老人や子供に関してのみ使われます

 

・球後麻酔(麻酔薬の注入)
・テノン下麻酔(結膜への注射)

 

 

・点眼麻酔

 

目薬による麻酔、

 

・前房内麻酔

 

点眼麻酔後に前房に麻酔を注入

 

白内障手術後の注意点

以前は術後入院が必要でしたが、最近では白内障は日帰り手術ができるようになりました。

 

しかし、術後は安静第一です。
手術当日の入浴は不可です。
寝る姿勢もあおむけで寝ることをすすめられます。

 

鎮痛剤の処方や抗生剤の処方さ医師からされます。

 

翌日には明るく見えるようになっています。

 

白内障術後のクラビット点眼薬

 

クラビットは自分で目薬を差すことも可能な目薬です。

 

この目薬は感染症を防ぐための抗生剤点眼薬ですのでさし忘れがないように注意しましょう。

 

基本的にはトラブルなく治療が終わるのが白内障手術ですが、一番怖いのが感染症です。
クラビットは風邪などでも処方される一般的な抗生剤で、その目薬バージョンがクラビット点眼薬なので安心して医者から言われた期間さしつづけましょう。

 

日帰り手術か入院か?

 

白内障手術は確かに日帰り手術が可能ですし、病院によっては日帰りで可能ということを大きく謳っている病院もあります。

 

ただ、実際のとこはどうでしょう?

 

白内障手術に全身麻酔は使われないので、手術時間は15分〜30分と患者にとって負担がありません。
ですから日帰りをしても問題ないとされていますが

 

もともとは、医療費が高額なアメリカ人が入院をしたくないという思いから日帰りでも可能な白内障手術が推奨されるようになってきました。

 

しかし、日本はアメリカに比べると医療費が安い国です。

 

安全な手術とは言え、もし何かがあれば、すぐ対応した方がいいに決まっています。
大切な臓器、他の代用はききません。

 

1日の入院費を上乗せしても安全安心を得るのであれば、入院という選択が良いに決まっています。

 

 

白内障手術の成功率とリスク

年々技術が進歩して手術の成功率も高くはなっていますが、やはり手術リスクが0ではありません。

 

白内障のリスクは大きく2つに分かれます。

 

1つは手術中、1つは術後です。

 

術中におこるトラブルで一番怖いのが水晶体が水晶体のうを破って眼底まで落ちることです。

 

普通ならばおこりにくいのですが、目に病気があるかた、怪我をしている方はリスクが大きくなります。

 

術後で一番怖いのは感染症です。

 

小さいと言え水晶体のう穴をあけるため感染リスクが0という訳ではありません。

 

しかし、なるべく0に近づけるように、抗生剤配合の点眼薬をしっかりさし内服薬をしっかり飲みましょう。

 

白内障手術での失明の原因

 

手術中の合併症としては眼内の動脈破裂による駆逐性出血です。

 

これは失明を招くおそれがあります。

 

ただ、駆逐性出血が起こるのは1万件に1件という非常に少ない確率です。

 

手術による網膜剥離のリスク

 

白内障手術は眼内レンズを入れるのが現在の主流ですが、水晶体のうをつっているチン小帯が劣化しているとレンズが眼球にまで落ちてしまい網膜剥離を起こす可能性があります。

 

ですから、手術前に眼内レンズを入れられないと診断されることもありますが、コンタクトレンズやメガネで対応できるので安心してください。

 

 

 

 

 

 

オペ後の日常生活

術後数日間は安静に生活をおくる必要があります。
1か月くらいは激しい運動・旅行・力仕事などは避けた方が賢明です。

 

術後の風呂・洗髪

 

術後しばらくは基本的に目に水が入ることは好ましい状態ではありません。

 

ですから、入浴はしても良いですがなるべく目に水や石鹸が入らないようにする必要があります。

 

洗髪は目に水が入らないように美容院で行う方がいいでしょう。

 

これは、すべて感染症による炎症を予防するためのものです。

 

術後のテレビは大丈夫?

 

年齢が上がるほど新聞やテレビが楽しみの一つという方も多いのではないでしょうか?

 

そんな方に術後テレビは見られるのか?は重要のようです。

 

安心してください!

 

テレビは問題ないとしている病院はほどんどです。

 

ただ、目が疲れない程度でと注意されるようですが

 

術後にうつ伏せで寝ていいの?

 

術後のうつ伏せ寝はダメです。
又、寝ている間知らないうちに目をこする方も注意が必要です。

 

寝相が悪い方は、寝ている間だけでも目を保護する器具を使うと良いでしょう。

 

白内障治療後は夫婦喧嘩も避けるべきだと言われています。
頭に血が上ったり、目を見開いたりするからです。

 

目に負荷がかかることはこの時期少しでもさけることがリスク回避につながると言えますね。

 

 

ソフトサンティアはさしても大丈夫?

 

市販の人工涙液を眼内レンズ挿入後もさしても良いか?と不安に思っている方もいますが
基本的には、眼内の傷さえ治っていれば、ソフトサンティアは問題ないと言われています。

 

ただ、傷の治り具合は自分でわかりませんので、医師にソフトサンティアをさしはじめても良いタイミングを聞いてからにしましょう。

 

 

 

 

白内障治療後は老眼鏡不要という勘違い

遠近両用の眼内レンズを入れたので術後に老眼鏡は不要と思わている方もいるようですが、眼内レンズには調整機能はついていないのでドンピシャの度数という訳にはいきません。

 

老眼鏡を手放せない状態ではないですが老眼鏡があった方が生活はスムーズです。

 

しかも、術後すぐ視力が回復する訳ではなく、若干の乱視が起こっている可能性もあり、目の視力が安定するまでに1〜3か月はかかります。

 

3か月たって老眼鏡の必要性を感じれば購入すればいいし、なければ裸眼で生活すればいいという訳です。

再発は?再手術はあるの?

白内障の手術は濁りの原因を取り除くので再発することもなく、再手術を行うこともありません。

 

ただし、眼内に埋め込んだレンズが何らかの原因でズレたり、度数が合わなかった場合は再手術をする場合があります。

 

特殊なレーザー手術で治療する場合

 

後発白内障といい、眼内レンズを埋め込んだ水晶体が術後数か月で白く濁ることがあります。

 

白内障と同じで視力が下がるためこの場合も再手術を行うことはなく、水晶体にレーザー光線をあてるだけで対応できます。